亜鉛はミネラルの1種で、人体を作るために大切な役割を担っています。その役割とは、「タンパク質の合成を助ける」というものです。髪だけでなく、内臓や血管、皮膚にいたるまで、人体はタンパク質からできています。

 

亜鉛の育毛・発毛効果

 

亜鉛は、食物に含まれるタンパク質を合成して人体の組織(内臓や血管、皮膚、髪など)に変える役割をもっています。つまり、タンパク質が含まれる物をいくら食べても、亜鉛がないと無駄になるということです。

 

髪の99%がタンパク質からできていますが、どんなに良質なタンパク質をたくさんとっても、亜鉛が不足していたら、髪は成長してくれないのです。

 

抜け毛や薄毛を気にしている人で、タンパク質は十分に摂取しているにもかかわらず効果がないという場合には、亜鉛が不足している可能性があります。

 

亜鉛が不足するとどうなるか

髪の主成分「ケラチン」は、亜鉛が不足すると、上手く作られなくなってしまいます。また、亜鉛には新陳代謝を活発にして、免疫力を高める効果もありますが、これも育毛促進につながります。

 

亜鉛は頭皮環境、髪にとっても大事な成分です。亜鉛が不足すると抜け毛や細い髪が増えたり、白髪が増えたりします。さらに、丈夫な髪に育たなくなってしまうこともあります。円形脱毛症になる人は、亜鉛の絶対量が足りていないという説もあります。

 

現代人は、もともと亜鉛の摂取量が少ないと言われており、そのうえ、 さらに、飲んだアルコールを分解したり、ストレスを感じたりすることで、大量の亜鉛が消費されることになりますし、仕事や激しい運動で汗をかいたり、疲労を感じても亜鉛は消費されます。

 

また、若い女性の場合、ダイエットのための食事制限が原因で、亜鉛不足に陥るケースが多くなっています。より正確には、亜鉛だけでなく、食事量そのもの、栄養素全体が不足している状況ですが、こういった状態が続くと、味覚障害につながることもあります。

 

そうなると、ダイエット成功後も障害が残り、一生涯、食事を楽しめなくなってしまうといった可能性もあります。無理な食事制限は、身体のあらゆる面にマイナスの影響をもたらすので、気をつけましょう。

 

亜鉛の入った食材

抜け毛を抑制し、丈夫な髪にするためには、亜鉛を含む食品を多めに摂ることが重要です。亜鉛を含む食品の代表格は、牡蠣(カキ)、鰻(うなぎ)、海苔(のり)、牛肉、チーズやレバー、ナッツ類、卵などです。

 

食品の分類でいえば、魚介類、肉類、ナッツ類、乳製品、大豆製品、海藻類ということになります。魚介類のなかでも、特に多いのが、牡蠣や鰻です。肉類では、レバー、ビーフジャーキーや牛肩肉、鶏ささみなどに亜鉛がたっぷり含まれています。

 

チーズやナッツ類も、亜鉛が多く含まれている食品ですが、脂肪分やカロリーも高いので、食べ過ぎると肥満につながってしまいます。チーズやナッツ類だけで、必要な亜鉛を摂取するのは厳しいので、補助的なものと考えてください。

 

亜鉛の効果的な摂り方とは?

亜鉛は、もともと食べ物からの吸収率があまりよくありません。さらに、食べ合わせによっては、摂取しても吸収が妨げられたり、すぐに身体の外に排出されたりしてしまいます。たとえば、ほうれん草などの緑黄色野菜に含まれる「シュウ酸」は、亜鉛の吸収率を下げてしまいます。

 

また、大豆製品そのものに、亜鉛を吸収しにくくする「フィチン酸」が含まれていますし、食物繊維には、亜鉛を吸収して排出してしまう働きがあります。さらに、ファストフードやインスタント食品などにも、亜鉛の吸収を妨げる「リン酸塩」などの食品添加物が含まれています。

 

一方、クエン酸やビタミンCには、亜鉛の吸収率を良くする効果があるので、一緒に摂取することを心がけたい栄養素となります。

 

亜鉛は、貝類や肉類、魚類などの動物性たんぱく質から摂ると効率がいいと言われているので、牡蠣にレモンを絞るのは、「おいしさ」だけでなく「育毛」のためにも、最良の組み合わせといえます。

 

このように、亜鉛を効率よく摂って、育毛に生かすには、亜鉛を多く含むものを食べるだけでなく、食べ合わせにも、注意することが重要です。

 

サプリの大量摂取は要注意

このように、必要な量の亜鉛を食べ物から摂取しようとすると、色々なことに気を配らなければいけません。これが面倒ということで、サプリで代用しようとする人もいますが、その時には過剰摂取に要注意です。

 

一般的に亜鉛の必要摂取量というのは、1日7mgと言われていますが、一度に大量の亜鉛を摂取すると、貧血や腹痛・下痢・嘔吐といった副作用を引き起こしてしまいます。また、肌荒れや抜け毛の増加をもたらすこともあります。

 

抜け毛予防のために摂取するはずが、逆にかえって症状を悪化させてしまうというわけです。亜鉛を抜け毛予防に役立てるには、ただ摂ればいいというわけではないので、気をつけてください。

 

なお、食品から摂る場合には、必要量以上の亜鉛は自然に体外に輩出されるので、食品だけで亜鉛を摂りすぎてしまうことは、通常の食生活を送っている限り、まずありません。そのため、なるべく食べ物から摂ることをオススメします。

 

また、吸収することと同じくらい、減少することを防ぐことが重要です。先ほども触れましたが、亜鉛は、生活習慣や環境によって、簡単に減少してしまうからです。亜鉛を多く使ってしまうストレスや飲酒といった生活環境を少しでも改善することが、髪にとってもプラスになります。